「刺繍があまり気に入らないからほどきたいな…」
「洋服を譲ってもらったけど、名前刺繍が入っているから取りたいな…」
刺繍って自分で取れるのか分からないですよね?
自分で刺繍がキレイに取れたら嬉しいですよね。
この記事ではさまざまな刺繍の取り方を解説します。
この記事はこんな人におすすめ
- 刺繍は自分で取れるのか知りたい人
- 刺繍を取りたい人
- 刺繍に挑戦したい人
この記事でわかること
- 手縫い刺繍の取り方
- ミシン刺繡の取り方
- 刺繍ワッペンの取り方
- 刺繍を取るときの注意点
- 専門店におまかせする
この記事を読んで、最適な刺繍の取り方を知って、刺繍がキレイに取れるといいです。
そして刺繡の取り方も知っておくと裁縫の幅も広がるでしょう。
刺繍は自分で取れるの?
刺繍は自分で取れます。
手縫い刺繍を取る場合は比較的に簡単です。
ミシン刺繡を取る場合は少し根気が必要になりますが取れます。
しかし、ガーゼなどの薄い生地や刺繍が小さい場合だと穴があいてしまう可能性があるので、注意が必要です。
刺繍が小さい場合、生地の近い場所に何度も針を通すので、生地が傷みやすく穴があきやすくなります。
ある程度しっかりしている生地に刺繍してあれば、自分で刺繍を取ることが可能でしょう。
刺繍を取るのに必要な道具
刺繡を取るのに必要な道具は、以下の4つです。
- リッパー
- ハサミ
- 毛抜き
- 刺繍枠
リッパー
リッパーはハサミでは切りにくい縫い目などの糸きりに便利な道具です。
リッパーがあると、刺繡を取るときにとても役立ちます。
100円ショップでも売っているので、持ってない方は購入も検討してみてください。
ハサミ
ハサミは糸切りバサミでも裁ちバサミでもどちらでも大丈夫です。
先が細くなっている方が細かいところなどで扱いやすくなります。
先が細くなっている切れ味のいいハサミを用意してください。
毛抜き
毛抜きは糸を引き抜くときに使います。
毛抜きがなくても刺繍を取ることは、可能です。
しかし刺繍を取るのは繊細な作業なため、毛抜きがあった方が作業しやすくなります。
刺繍枠
刺繍枠もなくても刺繍を取ることができますが、あると便利です。
柔らかめの生地の場合など、刺繍枠を使って生地をピンと張ることができます。
生地をピンと張って作業すると、誤って生地を切ってしまう可能性も低くなります。
もし刺繍枠を持っているのなら、使ってみましょう。
また生地によっては細かい糸くずが取りづらいので、ガムテープがあると張り付けてキレイにできますよ。
手縫い刺繍のほどき方
「手縫い刺繍をしていて失敗してしまった…」
「なんだか仕上がりがイマイチ…」
このような場合は、針から糸を抜いてやり直したいところまで戻れば大丈夫です!
手縫い刺繍のほどき方(刺繍途中)
刺繍途中の刺繍のほどき方は以下のようになります。
- 針から糸を抜く
- 気になるところまで刺繍をほどく
- また糸を針に通す
- 再スタート
1.針から糸を抜く
まず針から糸を抜きます。
刺繍の場合片方の糸はとまってないので、簡単にできます。
2.気になるところまで刺繍をほどく
数針分、気になるところまで刺繍をほどいていきます。
3.また糸を針に通す
ほどきたい所までほどけたら、再び糸を針に通します。
4.再スタート
刺繍を再びスタートします。
完成したものをほどくのは、「せっかく頑張ったのに…」と思うとなかなかほどく勇気がでません。
刺繍をしながら、仕上がりを確認して「なんだかイマイチ…」と思ったら、数針ほどいてみましょう。
数針ほどくのなら、すぐできて修正しやすいのでおすすめです。
手縫い刺繍の取り方(完成しているもの)
完成している手縫い刺繍の取り方は以下のようになります。
- 裏面の糸を切る
- 表面から糸を引き抜く
- 1、2繰り返し
- アイロンでスチーム
1.裏面の糸を切る
裏面の刺繍終わりの部分の糸をリッパーやハサミを使って切っていきます。
刺繍終わりの部分から進めていくと刺繍が取りやすいです。
リッパーやハサミである程度切れれば大丈夫です。
2.表面から糸を引き抜く
表面から毛抜きを使って、糸を引き抜いていきます。
3.1、2繰り返し
この作業を刺繡がとれるまで、繰り返していきます。
4.アイロンでスチーム
刺繍が取れたら、アイロンでスチームします。
スチームをするのは、生地の針穴をなじませるためです。
(アイロンを使用できる生地か確認してください。)
今回の薄い生地ですが、針穴もほとんど分からなくなりました。
今回の刺繍は面の刺繍なので、ハサミだけで取れました。
細かい刺繍には、リッパーがあると断然便利です!
自分で刺繍したものなら、縫い方などもある程度覚えているので、取りやすくなります。
手縫い刺繍は簡単に取るので、挑戦してみてください。
ミシン刺繍の取り方
ミシン刺繡は、刺繍データを読み込んでミシンがしてくれる刺繍です。
代表的なミシン刺繡は、作業着やジャージに名前などが刺繍されているネーム刺繍やワッペン刺繍などがあります。
ミシン刺繍の方が手縫い刺繍よりも刺繍がしっかりした印象です。
ミシン刺繍の取り方は以下の通りです。
- 裏面のミシンの下糸を取る
- 表面から糸を引き抜く
- 1、2を繰り返していく
- アイロンでスチームする(洗濯する)
1.裏面のミシンの下糸を取る
リッパーやハサミを使って、裏面のミシンの下糸から取っていきます。
ミシン刺繍は下糸の引きが強いため表面が凸になっています。
なので表面からだと穴があきやすいので、裏面から作業します。
2.表面から糸を引き抜く
裏面の刺繍糸がある程度取れたら、毛抜きを使って表面から刺繍糸を引き抜いていきます。
毛抜きで刺繍糸を引いてみて、引っかかるようなら無理に抜かず、裏面から下糸を切ってください。
3.1、2を繰り返していく
表裏を変えながら、根気強く切っていきましょう。
リッパーを差し込みやすいところからどんどん刺繍糸を切っていきます。
4.アイロンでスチームする(洗濯する)
刺繍が取れたら、アイロンでスチームします。
スチームをするのは、生地の針穴を馴染ませるためです。
洗濯しても針穴が馴染みます。
ミシン刺繍は、縦や横に縫われています。
しっかりとしたミシン刺繡は、自分で取れそうと思っても意外と難しいです。
挑戦してみたけど予想以上に時間がかかる、穴が開きそうになったと途中で諦める方もいらっしゃいます。
ミシン刺繡をほどくには、根気が必要です。
大きなミスをしないように丁寧に コツコツと取っていきましょう。
市販の溶剤使う
専用の下糸をほどきやすくする「トキトキ液」を使う方法です。
しかし、刺繍に使用した下糸が「トキトキ糸」という専用の糸の場合だけ効果がある方法なので、ご注意ください。
刺繍に使用した下糸が「トキトキ糸」の場合、「トキトキ液」を使うと「トキトキ糸」がとけて、刺繍が取りやすくなります。
トキトキ液が使用できる生地はレーヨン、綿、ポリエステル、絹、アクリル、ナイロンなどです。
生地の素材を確かめてから使うようにしてください。
- 刺繍糸の下糸に透明な糸が使ってある場合、トキトキ液を数滴垂らして刺繍糸になじませる
- 下糸をひいて取る
ポイントなのが、液が乾く前に刺繍をとっていくことです。
刺繍ワッペンの取り方
刺繍ワッペンは生地に熱で貼り付けるので、取る時も同様にアイロンやドライヤーの熱で温めて取れます。
刺繍ワッペンを取るときは、ワッペンが熱くなるので、火傷に注意しましょう。
刺繍ワッペンの取り方(アイロン)
- あて布をあててアイロンで温める
- ピンセットを使ってはずす
1.あて布をあててアイロンで温める
取りたい刺繍ワッペンの上に当て布を置きます。
アイロンを押し当てます。
2.ピンセットを使ってはずす
刺繍ワッペンが熱くなっているので、注意しながらピンセットで取ります。
ピンセットでつまんでみて、まだ粘着部分がくっついていそうなら無理に取らないようにしましょう。
もし生地にのりが残ってしまったら、再度あて布をしてアイロンをあてて取っていきます。
再度アイロンをあてても、のりが強力で取れない場合は、消毒用エタノールを使うといいです。
消毒用エタノールを綿棒などにふくませてこするとキレイにとれます。
刺繡ワッペンの取り方(ドライヤー)
- 刺繡ワッペンにドライヤーの熱をあてる
- ピンセットを使ってはずす
アイロンでもドライヤーでも刺繍ワッペンを取ることができます。
刺繍を取るときの注意点
刺繍の取り方について、紹介しました。
刺繍の取り方はポイントをおさえておけば自分でも取れます。
取るときはいくつか注意点があるので、ここでおさらいしましょう。
慎重・丁寧に作業する
刺繍を取るとき、生地がガーゼなどデリケートなものの場合、穴があきやすいです。
穴があいてしまうかもしれないことも念頭においてほどきましょう。
またしっかりした生地でも縫い目の部分が固いからと力任せにリッパーを差し込むと生地に穴をあけてしまうこともあります。
刺繍糸と生地の間にリッパーの刃先が差し込めるよう慎重に確認します。
必ず穴があかないように注意しながら、丁寧に作業していきましょう。
刺繍糸だけ引っ張る
ピンセットで刺繍糸だけを引っ張るように気をつけます。
刺繡を取るとき、誤って生地の糸まで引っ張ってしまうことがあります。
刺繍がキレイにとれたとしても、生地の糸がほつれてでてしまうと仕上がりがイマイチになっていまいます。
ピンセットで刺繍糸を取る時は、刺繍糸だけを慎重に引っ張るようにしましょう。
刺繍の刺し終わりから取る
刺繍の刺し終わりから刺繍を取りはじめると取りやすいです。
刺し始めから取ると刺繍が重なっている場合があり、上手く取れないことがあります。
刺繍を取る前にどこが刺繍の刺し始めと刺し終わりかよく観察してみてください。
刺繍の刺し終わりから刺繍を取りはじめると作業スピードも速くなります。
専門店におまかせする
刺繍を取りたいけど自分で取れるか自信がないという方は、洋服のリフォーム店やお直し店に相談しましょう。
自分で刺繍を取るには、時間も根気も必要です。
自分で刺繍を取り始めてみたけれど、もしかしたら途中で穴が開いてしまうかもしれません。
自分で刺繍をとるのが難しい方は、専門店に相談してみてください。
専門店でも刺繍のあとが残ったり、生地に穴があいたりしてしまう場合もあります。
まずは専門店に相談して、事前にリスクなども確認し納得したうえで依頼しましょう。
刺繍の取り方のまとめ
この記事では以下のことについて解説をしました。
- 手縫い刺繍のほどき方
- ミシン刺繡の取り方
- 刺繍ワッペンの取り方
- 刺繍を取るときの注意点
- 専門店におまかせする
刺繍は自分で取ることができます。
しかし生地によって穴があきやすかったり、刺繡を取るのに思ったより時間がかかったりします。
刺繍を取る際はリスクなどを確認しよく考えたうえで、刺繍を取るか判断するのがいいでしょう。
読者様の取りたい刺繍がキレイに取れることを願っています。