初心者でもできる!割り伏せ縫いの基本を学ぼう

巾着袋を作る際に、割り伏せ縫いを使うことで、丈夫で美しい仕上がりを実現できます。

この記事では、袋縫いや縫い代のポイントをわかりやすく解説しています。初めてでも安心して取り組めるよう、きれいな仕上がりを実現するコツもお伝えします。

割り伏せ縫いはどんな時に使う?

割り伏せ縫いは、縫い目や縫い代を隠して、布の仕上がりを美しくする縫製技法です。

巾着袋のような小物や衣服にもよく使われ、特に縫い目を目立たせたくない場合に便利です。

割り伏せ縫いと袋縫いの使い分けの違いは?

割り伏せ縫いと同様、袋縫いも布端の処理に使われることが多く、生地の厚さや仕上がりの見た目に応じて使い分けることがポイントです。

ここでは、割り伏せ縫いと袋縫いの使い分けの違いをご紹介します。

生地の厚さによって使い分ける

薄手の生地には袋縫いがおすすめ

袋縫いは、生地を二重に折り返して縫い合わせる方法で、縫い代が内側に隠れるため、縫い目が表から見えないきれいな仕上がりになります。

薄手の生地ではこの縫い方が最適で、縫い目が目立たず、滑らかな表面を保つことができます。

厚手の生地には割り伏せ縫いがおすすめ

割り伏せ縫いは、縫い合わせた縫い代を片側に倒してから、さらにもう一度ステッチをかける方法です。

この方法は、厚手の生地に向いており、縫い目がしっかりと固定されるため、強度が増します。

また、ステッチが2本見えるため、装飾的な効果も期待できます。

ステッチを見せるかどうか

袋縫いはステッチが見えない

袋縫いは、縫い目を内側に隠すため、仕上がりが非常に綺麗で、ステッチが表に見えないのが特徴です。

このため、目立たない仕上がりが求められる衣服やシンプルなデザインのアイテムに適しています。

割り伏せ縫いはステッチが2本見える

割り伏せ縫いでは、縫い目の上にさらにもう一度ステッチをかけるため、外側に2本のステッチが見える仕上がりになります。

これにより、装飾的なアクセントが加わり、カジュアルな衣服やデニムなど、ステッチを見せるデザインに向いています。

割り伏せ縫いのやり方

ミシンを使った割り伏せ縫いのやり方をご紹介します。

割り伏せ縫いの手順は以下の通りです。

中表にして、縫い代1、5㎝の箇所を縫う

生地の表面が内側になるように2枚の布を合わせます(これを「中表」と言います)。

次に、縫い代として1.5cmの幅をとり、縫い目をまっすぐに縫います。ここでは、縫い目がずれないようにしっかりとピンで固定するか、しつけ糸を使うと初心者でも安心です。

中表にして2枚の布を重ねる
中表にして2枚の布を重ねる

端から1、5センチを縫う
端から1、5センチを縫う

縫い代を広げて、アイロンをかける

縫い終わったら、縫い代を左右に開いて平らにします。このとき、アイロンを使って縫い代がぴったりと平らになるようにプレスします。アイロンがけをしっかり行うことで、次のステップで縫いやすくなります。

縫い代を広げてアイロンをかける
縫い代を広げてアイロンをかける

縫い代の端を5mmほど中に折り曲げる

縫い代の端を約5mmの幅で内側に折り込みます。この折り込みは、布の端がほつれないようにするためのものです。折り目がずれないように、アイロンをかけてしっかりと形を整えておくと、次のステップでの縫製がスムーズに進みます。

縫い代を5ミリほど中に折り込む
縫い代を5ミリほど中に折り込む

アイロンをかけたら、端をミシン縫いする

先ほどアイロンで折り曲げた縫い代の端をミシンで縫い合わせます。このとき、両側それぞれ5mmの幅で均等に縫うことがポイントです。縫い終わったら、縫い目がしっかりと固定されていることを確認しましょう。

最後に、生地を表に返して仕上がりを確認します。このとき、縫い目の外側に2本のステッチがしっかりと見える状態になっていれば完成です。2本のステッチがきれいに並んでいることで、割り伏せ縫いの特徴的な仕上がりになります。

裏から見た割り伏せ縫い
裏から見た割り伏せ縫い

表から見た割り伏せ縫い
表から見た割り伏せ縫い

参考動画

割り伏せ縫いで縫い代を綺麗に見せるコツ

割り伏せ縫いは、縫い代を内側に隠しながらしっかりと仕上げる縫い方です。以下のコツを押さえることで、さらに美しく、プロのような仕上がりを実現できます。

縫い代の幅は0.5㎝にする

割り伏せ縫いで重要なのは、縫い代の幅です。縫い代は0.5cmの幅に揃えると、仕上がりが均一で美しくなります。初心者の方は、目盛りのついた縫い定規や布に直接マーキングをして、正確な幅を保つとよいです。

アイロンでしっかりと折り目をつける

縫い代を折り曲げる際に、アイロンでしっかりと折り目をつけることで、布がしっかり固定され、次のステッチが均一に仕上がります。

アイロンの熱と蒸気を使ってしっかりとプレスすることで、布地がしなやかになり、縫い代が目立たず、なめらかな仕上がりになります。

事前にミシンの調整を行っておく

割り伏せ縫いを行う前に、ミシンの調整をしっかりと行っておくことが大切です。

ミシンの糸の張り具合や針の種類は、布地の厚さや種類によって変わるため、事前に試し縫いをして最適な設定を見つけましょう。

特に、ステッチが2本見える割り伏せ縫いでは、縫い目の間隔や糸の締まり具合が目立つため、調整を怠ると仕上がりにムラが出てしまうことがあります。均一な縫い目を実現するために、ミシンの糸調整やスピードも確認しておくとよいです。

まとめ

いかがでしたでしょうか。この記事を参考に、割り伏せ縫いの基本を押さえて、ぜひ巾着袋などの手作りの作品に挑戦してみてください。

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記事の監修者

   石川 由理香
   

石川 由理香

   

刺繍屋ドットコムの店長として、刺繍からワッペンまで全ての製品の制作、監修に携わっている。TBSドラマで使用される衣装や、サザンオールスターズのCDジャケットデザインにも従事

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