縫い代をきれいに!初心者向け袋縫いのやり方

縫い物を始めるなら、まず覚えておきたい「袋縫い」。

今回は、初心者の方でも安心して袋縫いにチャレンジできるように、写真や動画も交えてわかりやすく説明しているので、ぜひ一緒に学んでみましょう。

袋縫いはどんな時に使う?

袋縫いは、下記の場面でよく使用されます。

  • 何度も洗濯するようなもの
  • 薄手の生地の端処理
  • 子供服やベビー用品
  • 巾着やバッグ

では次に、それぞれについて解説したいと思います。

何度も洗濯するようなもの

例えば、タオルやハンカチなど、頻繁に洗濯するアイテムには袋縫いが適しています。

袋縫いをすることで縫い代がほつれにくくなり、耐久性が増します。

洗濯を繰り返してもきれいな縫い目を保てるのが魅力です。

薄手の生地の端処理

シフォンやオーガンジーなどの薄手の生地では、縫い代が透けて見えることがあります。

袋縫いを使うことで、縫い代が内側に隠れ、仕上がりがきれいになります。

また、薄手の生地はほつれやすいため、袋縫いでしっかりと処理するのが理想的です。

子供服やベビー用品

肌に優しい仕上がりになるため、デリケートな肌に触れるものに向いています。

袋縫いを使うことで、縫い目が柔らかくなり、赤ちゃんや子供の肌を守ります。

特に敏感肌の子供にはおすすめの縫い方です。

巾着やバッグ

袋縫いは、縫い目が強くしっかりしているため、巾着やバッグのように持ち運びやすいアイテムに最適です。

袋物やバッグの端処理にも袋縫いを使うことで、丈夫で長持ちする仕上がりになります。

見た目もきれいで実用性も高いのが特徴です。

袋縫いのメリット

袋縫いのメリットは、以下の2点になります。

裁ち巾の処理がいらない

袋縫いをすることで、縫い代が内側に隠れるため、裁ち巾の処理が不要です。

そのため、縫い代がほつれる心配がなく、見た目もきれいに仕上がります。

裁ち巾の処理に時間をかけずに済むのも大きなメリットです。

見た目が綺麗に仕上がる

縫い代が内側に隠れるため、外からは縫い目が見えず、プロの仕上がりのように見えます。

特に薄手の生地や透ける素材でこの効果が際立ちます。

袋縫いを使えば、手作り感を抑えた美しい仕上がりが得られます。

袋縫いのデメリット

袋縫いのデメリットは、以下の2点になります。

縫い目が厚くなりやすい

布の厚みが4枚になり、縫い代が重なるため、布の厚みが増しやすくなります。

これにより、布地によっては縫いにくくなることがあります。特に厚手の布を使用する場合は注意が必要です。

手間がかかる

2度縫う必要があるため、他の縫い方よりも時間がかかります。

ただ、初心者には少し手間に感じるかもしれませんが、丁寧に仕上げることでその分美しい仕上がりになります。

袋縫いの手縫いのやり方

ここでは、基本の袋縫いの具体的なやり方について詳しく解説します。

袋縫いの手順は以下の通りです。

1、2枚の布を外表になるように重ねる

まず、2枚の布を表側が外になるように重ねます。これは、最初に縫う縫い目が内側に隠れるようにするためです。

重ねる際は、布の端がしっかり揃っていることを確認しましょう。

布を外表に合わせる

2、端から5mm程度の箇所にミシンをかける

布の端から約5mmの位置を縫います。この時、縫い目が一直線になるように丁寧に縫い進めます。まっすぐ縫うことで、後の仕上がりがきれいになります。

端から5mm程度の箇所にミシンをかける

3、縫った箇所の縫い代を開いてアイロンをかける

縫い目を割ってアイロンをかけ、縫い代を平らにします。これにより、次の工程で布がスムーズに折りたためます。

縫った箇所の縫い代を開いてアイロンをかける

4、割った縫い代部分が輪になるようにして布を中表にたたむ

縫い代を内側に隠すように、布を中表に折ります。中表とは、布の表面同士が内側に向かうように折ることです。この工程で縫い代が完全に内側に隠れます。

割った縫い代部分が輪になるようにして布を中表にたたむ

5、アイロンをかけて布に癖をつける

折り目にアイロンをかけて、布に癖をつけます。これにより、布がずれにくくなり、次の縫い目がきれいに仕上がります。

アイロンをかける

6、輪になった部分の端から1cm程度の箇所にミシンをかける

再度、布の端から約1cmの位置を縫います。この時、前の縫い目が完全に内側に隠れるように縫い進めます。これで袋縫いが完成し、縫い代がきれいに内側に収まります。

輪になった部分の端から1cm程度の箇所にミシンをかける

7、参考動画

以下は、袋縫いのやり方の動画になります。

袋縫いで縫い代を綺麗にするコツは?

ここでは、袋縫いを上手に行うためのポイントを紹介します。

最初に縫う縫い巾よりも、後に縫う縫い巾を広くとる

最初の縫い目は細めに、次の縫い目は少し広めにすることで、縫い代がきれいに収まります。

例えば、最初の縫い目を5mm、次の縫い目を1cmにするなどです。

これにより、縫い代がしっかりと内側に隠れ、美しい仕上がりになります。

曲線のものは行わない

曲線部分は袋縫いには向かないため、直線部分で使用するのがベストです。

曲線部分で袋縫いを行うと、布が引きつれたり縫い目が歪んだりすることがあります。

直線部分で袋縫いをすることで、仕上がりが安定します。

まとめ

袋縫いは、縫い代をきれいに仕上げるための便利なテクニックです。

袋縫いのメリットとデメリットを理解し、基本の手順をマスターすれば、何度も洗濯するものや薄手の生地、子供服や巾着など、様々な場面で役立ちます。

丁寧に手順を守り、コツを押さえて、ぜひ袋縫いにチャレンジしてみてください。

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記事の監修者

   石川 由理香
   

石川 由理香

   

刺繍屋ドットコムの店長として、刺繍からワッペンまで全ての製品の制作、監修に携わっている。TBSドラマで使用される衣装や、サザンオールスターズのCDジャケットデザインにも従事

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